詳しくはこちら「新訳 吠える その他の詩」で、中原中也の魂に迫る
中原中也の詩集「吠える」は、20世紀日本の詩壇に燦然と輝く傑作であり、彼の苦悩と情熱、そして生の歓喜を描き出した珠玉の作品群だ。このたび、SWITCH LIBRARYより待望の新訳版が刊行され、現代の読者に鮮やかに蘇った。
新しい翻訳で甦る、中也の言葉
本書の翻訳を手がけたのは、詩人としても翻訳家としても高い評価を得ている伊藤比呂美氏。伊藤氏は、中也の言葉が持つリズムや音色を忠実に再現しつつ、現代的な言葉遣いによって、より身近で親しみやすいものとした。
例えば、代表作「汚れつちまつた悲しみには」の冒頭は、以下のように訳されている。
「汚れつちまつた悲しみには
触れたくないといふより
触れられないのだ」
伊藤氏の翻訳では、中也が用いた「つちまつた」という古風な表現が「汚れた」と簡潔に言い換えられ、より分かりやすいものになっている。しかしながら、中也の詩の根底に流れる、悲しみと諦念に満ちた情感はそのままに保たれている。
多角的な解説で、中也の世界を深く探求
本書の翻訳に加えて、巻末には中也の詩を多角的に解説したエッセイが収録されている。中也と親交のあった詩人、佐藤春夫による「思い出の断片」は、中也の人柄や創作態度を垣間見ることができ、貴重な資料となっている。
また、伊藤氏自身が執筆したエッセイ「檻の外へ」では、中也の詩における「檻」のモチーフが分析され、彼の苦悩と解放への渇望が浮き彫りにされている。さらに、中也の詩における音楽性や女性観について考察したエッセイも収録されており、中也の世界をより深く理解することができる。
豪華装丁で、コレクションとしても最適
本書は、函入りハードカバーの豪華装丁となっている。中也の詩をイメージした深い青色が表紙を彩り、手触りの良い布張りの函が中本を保護している。書棚に飾っておくだけで、インテリアとしても映える一冊だ。
さらに、本書には中也の直筆書簡や自筆原稿のファクシミリが収録されており、中也の筆致や推敲の様子を直接感じることができる。コレクターズアイテムとしても最適な一冊となっている。
生誕120年を機に、中原中也の真髄を再発見
2023年は中原中也の生誕120年にあたる。本書「新訳 吠える その他の詩」は、この記念すべき年にふさわしく、中也の詩の魅力を余すところなく伝えてくれる作品である。伊藤比呂美氏の新訳によって、中也の言葉が現代の読者に鮮やかに蘇り、彼の魂の奥底に迫ることができるだろう。
中也の詩を愛する方、日本の詩に興味がある方、あるいは文学の本質を探求したい方にとって、本書は必携の一冊となるだろう。この機会に、中原中也の不朽の名作を手に取り、彼の苦悩と情熱、そして生の喜びに満ちた世界を体感してみていただきたい。
詳しくはこちら新古今和歌集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典（角川ソフィア文庫）
日本文学の宝庫に飛び込もう
日本文学の歴史において、「新古今和歌集」はそのきらびやかな頂点に君臨しています。1205年に編纂されたこのアンソロジーは、8世紀から13世紀にかけて書かれた1,980首以上の和歌を収録しており、日本の文化と美学への深い洞察を提供しています。
ビギナーズ・クラシックスで古典を紐解く
角川ソフィア文庫の人気シリーズ「ビギナーズ・クラシックス」が、この比類なき和歌集を一般読者にもわかりやすく解説します。平易な言葉と現代的な解釈で、古典文学の世界へ導きます。
古典和歌の力強さと美しさ
この本では、藤原定家、西行、源実朝など、平安時代後期から鎌倉時代初期にかけて活躍した伝説的な歌人たちの作品を味わうことができます。彼らの和歌は、自然の移ろい、愛の喜びと苦しみ、人生の儚さについて、力強くも繊細に歌います。
和歌の構造と韻律
「新古今和歌集」は、和歌の構造と韻律の教科書でもあります。各和歌には解説が添えられており、五七五七七の定型や、和歌に特有の掛詞や枕詞などの技法を理解することができます。
専門家の解説
文学研究の第一人者である和歌森太郎先生が執筆した詳細な解説では、各和歌の背景と解釈が詳しく解説されています。歌人たちの生活、時代背景、和歌に込められた意味を深く理解できます。
文学愛好家必携の書
「新古今和歌集 ビギナーズ・クラシックス」は、日本の古典文学に興味を持つすべての方にとって、必携の書です。文学愛好家、学生、日本語学習者にとって、日本文学の真髄に触れるための貴重な機会となります。
特長:
* 平易な言葉と現代的な解釈で、古典和歌をわかりやすく解説
* 藤原定家、西行、源実朝など伝説的な歌人の作品を収録
* 和歌の構造と韻律を解説
* 専門家の詳細な解説で、和歌の背景と解釈を理解
* 日本文学の宝庫を堪能できる、ビギナーズ・クラシックスシリーズの1冊
この本でできること:
* 日本文学の最高傑作を鑑賞する
* 和歌の構造と韻律を理解する
* 平安時代後期から鎌倉時代初期の文化と美学に触れる
* 日本語の奥深さと美しさを味わう
* 日本文学への理解を深める
ご購入者特典:
この本を購入された方は、以下特典がご利用いただけます。
* 和歌森太郎先生によるオンライン講演会へのアクセス
* 和歌の入門講座のダウンロード
* 和歌関連の書籍の特別割引
今すぐご注文を！
「新古今和歌集 ビギナーズ・クラシックス」を今すぐご注文ください。日本の古典文学の宝庫に飛び込み、和歌の力強さと美しさを体験してください。
角川ソフィア文庫
角川ソフィア文庫は、古典文学から歴史、思想まで、幅広い分野の古典的名作を現代的な視点で解説する文庫シリーズです。丁寧な注釈と平易な解説で、古典文学の扉を誰にでも開きます。
詳しくはこちら西行：魂の旅路の探求
角川ソフィア文庫「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズ
平安時代末期の修験者で歌人として知られる西行。彼の名を冠した『西行 魂の旅路』は、角川ソフィア文庫の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズの一冊として出版されています。本書は、この比類なき人物の生涯と作品を、初心者にもわかりやすく紹介する入門書です。
比類なき旅人、西行
西行は、1118年ごろに武士として生まれました。名を佐藤義清といい、源平の争乱に従軍しました。しかし、戦乱の虚しさに疲れ、30代半ばで出家し、西行と号しました。
西行は、和歌の名手として知られ、時に物憂げで、時に深い精神性をたたえた数々の秀歌を残しました。また、旅を愛し、生涯にわたって日本各地を遍歴しました。彼の旅は、単なる移動ではなく、自己発見と悟りの探求でした。
本書では、西行の生涯と旅の足跡を詳細にたどり、彼の歌を通じて、その思想と思索を紐解いていきます。
和歌の芸術性
西行の和歌は、その簡潔さと深みで知られています。彼は、自然の移ろい、人生の無常、そして心の内面を、わずか31音の中に巧みに表現しました。
本書では、西行の最も有名な歌のいくつかを、原文と現代語訳とともに紹介しています。これらの歌を通して、読者は彼の芸術性に触れ、その魂の旅路を垣間見ることができます。
人生の無常と悟り
西行の旅は、単なる地理的な移動ではありませんでした。それは、人生の無常と自己のアイデンティティの探求でもありました。
彼は、愛する人との別離、戦争の惨禍、そして自分の老いと死を目の当たりにします。これらの経験を通して、彼は無常の性質と、すべてのものの一時性を認識します。
しかし、無常を認めることは、西行にとって絶望ではありませんでした。むしろ、それは悟りへの道でした。彼は、無常をありのままに受け入れ、刹那の美しさに感謝するようになりました。
本書では、西行の旅を通じて、無常と悟りのテーマを深く掘り下げ、読者に人生の意義と目的について考えさせるきっかけを与えます。
初心者にやさしい入門書
「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」シリーズは、日本の古典文学を初心者にもわかりやすく紹介することを目的としています。『西行 魂の旅路』も例外ではありません。
本書では、西行の生涯と作品を、注釈や解説をふんだんに添えて解説しています。和歌の基礎知識も提供されており、古典文学に慣れていない読者でも、西行の世界に容易に飛び込むことができます。
日本の古典文学への架け橋
『西行 魂の旅路』は、日本の古典文学への入門書として最適な作品です。西行の生涯と作品を通じて、読者は平安時代の文化と精神世界を理解することができます。
本書は、西行の歌の美しさに魅了され、彼の魂の旅路に共感したい読者に、強くお勧めします。初心者でも熟練した読者でも、本書から多くの学びと感動を得ることができるでしょう。
詳しくはこちら今はじめる人のための短歌入門: 伝統と現代をつなぐ日本の美
角川ソフィア文庫から出版された「今はじめる人のための短歌入門」は、短歌の世界へ足を踏み入れたい初心者向けの貴重なガイドブックです。伝統的な形式から現代的な解釈まで、短歌の本質をわかりやすく解説しています。
伝統から現代へ: 短歌の進化
本書ではまず、短歌の歴史と進化について探求します。平安時代の「古今和歌集」から現代の自由律短歌まで、短歌の形式とテーマが時代とともにどのように変化してきたかを明らかにしています。この基礎知識を身につけることで、短歌が単なる詩の形式ではなく、日本の文化とアイデンティティに深く根ざした表現手段であることが理解できます。
短歌の基本: 五・七・五・七・七
短歌入門の要となるのが、五・七・五・七・七という基本的な音節構造です。本書では、この構造が短歌にリズムと凝縮感を与える仕組みを巧みに説明しています。また、季語や枕詞などの伝統的な修辞技法も詳しく解説されており、短歌の芸術性を深く理解できます。
現代短歌の広がり
伝統的な短歌にとどまらず、本書では現代短歌の多様性も探求しています。自由律短歌、口語短歌、俳諧短歌など、さまざまなスタイルを紹介することで、短歌がいかに革新し、現代社会に適応してきたかを明らかにしています。著名な現代歌人の作品を通して、短歌が現代の課題や感情を表現する力を持っていることが示されています。
短歌を詠む: 実践へのガイド
知識を深めた後は、実践へと進みます。本書では、短歌の作り方に関する段階的なガイドを提供しています。テーマの選び方、リビジョン、批評の活用など、短歌を詠むための基本的なプロセスを丁寧かつわかりやすく解説しています。
短歌鑑賞: 達人の技を学ぶ
短歌を詠むことはもちろん、鑑賞することも重要です。本書では、短歌を深く読み解くための重要なツールを紹介しています。和歌の背景知識、解釈のヒント、評価基準など、達人の技を学ぶことで、短歌鑑賞の楽しみがさらに深まります。
短歌が教える日本文化
短歌は日本の文化を理解するための貴重な窓でもあります。本書では、短歌を通して季節の移り変わり、自然との調和、日本の美意識などの日本の伝統的な価値観がいかに表現されているかを考察しています。短歌の深い理解が、日本文化に対する理解を深めることにつながります。
執筆陣の権威
本書は、短歌の権威者である岡野弘彦氏と、短歌界の第一線で活躍する歌人である穂村弘氏によって執筆されています。岡野氏の深い学識と穂村氏の現代的な感性が融合した本書は、短歌への入門書として最適です。
短歌入門の決定版
「今はじめる人のための短歌入門」は、短歌の世界への包括的な入門書です。伝統と現代をつなぐ短歌の本質をわかりやすく解説し、実践的なガイドを提供しています。短歌に興味がある方、日本の文化を深く理解したい方、または単に美しい言葉の世界を探求したい方に、この本は必携のアイテムです。
伝統的な和紙の装丁と、豊富な図版と解説で構成された本書は、日本の芸術と文化の愛好家に長く親しまれること間違いありません。短歌の世界へと足を踏み入れ、伝統と革新が織りなす日本の美を体験してください。
詳しくはこちら表題俳句歳時記 第五版 秋: 季節の調べを詠み解く珠玉の俳諧歳時記
俳句歳時記の権威として知られる角川ソフィア文庫『表題俳句歳時記 第五版 秋』が、俳句愛好家や文学愛好家の間で高い評価を得ています。3000を超える表題俳句を収録し、日本の秋の風情を鮮やかに描き出しているこの傑作歳時記の魅力を探ってみましょう。
俳句の扉を開く入門書
『表題俳句歳時記 第五版 秋』は、俳句の入門書として最適です。初心者にも分かりやすく、俳句の構造、表現技法、季語の仕組みを丁寧に解説しています。また、俳句鑑賞のコツや、俳句の歴史的な背景についても触れ、読者に俳句の世界へ誘います。
季節の移ろいを詠む表題俳句
本書のハイライトは、3000を超える表題俳句です。表題俳句とは、季語を句のタイトルに掲げた俳句であり、季節の風情を凝縮して表現しています。本書では、日本の秋の風情を詠んだ名句が数多く収録されています。
秋の色彩と情趣が鮮やかに
秋という季節は、紅葉、すすき、月、風など、さまざまな色彩や情趣に彩られています。『表題俳句歳時記 第五版 秋』では、こうした秋の美しさが俳句を通じて余すところなく表現されています。紅葉の燃えるような赤、すすきの穂波が織りなす金色の絨毯、中秋の名月の優しい光、秋の空に吹き抜ける冷たい風。これらの風物が一句一句に生き生きと蘇り、読者に鮮烈な印象を与えます。
名句を解説する豊富な注釈
本書では、表題俳句ごとに詳しい注釈が施されています。俳句の背景、作者の意図、季語の捉え方など、俳句を理解するために必要な情報を丁寧に解説しています。注釈のおかげで、初心者は俳句の奥深さに触れ、ベテランの俳句愛好家はさらなる理解を深めることができます。
俳号事索引が便利
『表題俳句歳時記 第五版 秋』には、俳号事索引が収録されています。この索引を使えば、特定の俳人の表題俳句を簡単に探すことができます。自分の好きな俳人や、特定のテーマに関する俳句を調べたい場合に便利です。
俳句鑑賞の必携書
『表題俳句歳時記 第五版 秋』は、俳句鑑賞の必携書です。初心者からベテランまで、俳句の美しさと奥深さを堪能することができます。秋の風情を詠んだ名句を味わいながら、日本の伝統文化に触れてみませんか？
購入意欲を掻き立てる要素
* 俳句の世界へ誘う入門書
* 3000を超える秋の表題俳句
* 日本の秋の風情を鮮やかに表現
* 豊富な注釈で理解が深まる
* 俳号事索引で検索が便利
今すぐ『表題俳句歳時記 第五版 秋』を手に取って、俳句の世界を満喫しましょう。秋の風情を詠んだ名句の数々は、きっとあなたの心を揺さぶり、日本の四季の美しさを再発見させてくれることでしょう。
詳しくはこちら表題まど・みちお詩集：心を震わせる言葉の宝庫
序論
表題まど・みちお詩集（岩波文庫）は、日本を代表する詩人、まど・みちおさんの畢生の名作を収録した、感動と発見に満ちた一冊です。この詩集には、世代を超えて愛され続ける名作から、あまり知られていない隠れた逸品まで、まど・みちおさんの詩世界の真髄が詰まっています。
まど・みちお：詩の魔術師
まど・みちおさんは、1909年に福岡県に生まれました。早稲田大学卒業後、童話作家としてデビューし、その後詩作に専念しました。まど・みちおさんの詩は、子どもにも大人にも親しみやすい平明な言葉で書かれていますが、その中に込められた深い洞察力と豊かな想像力は、読む人の心を深く揺さぶります。
詩集の見どころ
表題まど・みちお詩集には、まど・みちおさんの代表作ともいえる以下の詩が含まれています。
・ぞうさん
・やぎさんゆうびん
・おつきさまこんばんは
・にんげんっていいな
・それから
これらの詩は、子どもたちの心にある純粋さや想像力を鮮やかに描き出しています。また、詩集には、クスッと笑えるユーモアのある作品や、人生の真理を静かに見つめた思索的な作品も収録されています。
心に響く言葉の数々
まど・みちおさんの詩は、そのシンプルな言葉の中に、心に響く真実を秘めています。たとえば、「にんげんっていいな」では、次のような詩句があります。
>にんげんっていいな
>ねことだって なかよしになれる
>いぬともなかよく できるじゃないか
この詩は、人間が他の生き物と共存できることを喜び、人間性の素晴らしさを讃えています。まど・みちおさんの詩は、私たちの日常の小さな出来事の中に、かけがえのない美しさと意味を見出すのを助けてくれます。
幅広い読者層に愛される一冊
表題まど・みちお詩集は、子どもから大人まで、幅広い読者層に愛されています。子どもたちは、まど・みちおさんの詩の軽快なリズムとユーモアに夢中になるでしょう。大人は、詩に込められた深い洞察力と人生の教訓に感銘を受けるでしょう。
贈り物にも最適
表題まど・みちお詩集は、大切な人への贈り物にも最適です。結婚祝い、出産祝い、誕生日プレゼントなど、さまざまな機会に喜ばれるでしょう。詩集はコンパクトで手に取りやすく、繰り返し読みたくなる一冊です。
まとめ
表題まど・みちお詩集は、心を震わせる言葉の宝庫です。子どもの純粋さから大人の人生観まで、人間のありとあらゆる側面を描いたまど・みちおさんの傑作を、ぜひ手にとってご堪能ください。この詩集は、あなたの人生に豊かさと意味を与えてくれるかけがえのない伴侶となることでしょう。
詳しくはこちら近代秀歌の金字塔『近代秀歌』：日本の抒情の真髄を堪能する
日本文学の至宝である和歌は、その簡潔さと深淵さで古くから人々を魅了してきました。特に近代秀歌は、新たな表現手法を取り入れながら、伝統美を継承し、近代日本人の繊細な感性を表現する傑作として高く評価されています。
岩波新書『近代秀歌』は、近代秀歌の代表的な作品を集め、その魅力を余すところなく伝える名著です。編者の岡井隆は、近代和歌史を研究する第一人者として知られ、本書では、明治から昭和初期にかけて活躍した20名の歌人の珠玉の歌を厳選しています。
本書の魅力は、まずその精緻な選歌にあります。岡井隆の鋭い眼識により、歌壇の巨匠から知る人ぞ知る逸材まで、近代秀歌のあらゆる側面が網羅されています。石川啄木、与謝野晶子、斉藤茂吉、西東三鬼、土屋文明など、著名な歌人の代表作はもちろん、草野心平、前田夕暮、若山牧水、北原白秋など、知る人ぞ知る歌人の秀歌も数多く収録されています。
また、本書は単なるアンソロジーではなく、それぞれの歌人の背景や歌風を解説した詳解も付されています。これにより、読者は単に歌を楽しむだけでなく、歌人とその時代背景とのつながりや近代秀歌の変遷を理解することができます。岡井隆の簡潔でわかりやすい解説は、和歌初心者から熟達者まで、幅広い読者に親しみやすく、学びの多い内容となっています。
近代秀歌の特徴の一つは、その多様な表現手法にあります。伝統的な三十一文字の形式を踏襲しながらも、近代的な口語表現や象徴的な描写を取り入れることで、新鮮で普遍的な抒情性を獲得しています。石川啄木の「東海の小島の磯の白砂に／われ泣きぬれて蟹とたわむる」や、斉藤茂吉の「赤光（あかぼそ）のありときけばや山峡の／蝶の羽ばたき白く見ゆるに」など、近代秀歌の代表作は、短い言葉の中に込められた豊かな情感と鋭い観察力が光ります。
さらに、近代秀歌では自然への深い愛着が詠まれています。草野心平の「夏野を行く／わが影にさえ／あかあかと陽は照るなり」や、若山牧水「旅ゆくわれを／人に非ざる／あわれみそなほし」など、自然と一体となった歌人の感性が、生き生きと表現されています。
本書は、単なる文学作品集ではなく、近代日本の歴史や文化を理解するための貴重な資料でもあります。歌人の作品を通して、明治維新後の激動の時代や大正デモクラシーの熱気、昭和戦前期の混迷が垣間見えます。歌人の私的な感情や体験が、同時に時代を映し出す鏡となっているのです。
『近代秀歌』は、日本文学愛好家はもちろん、和歌の初心者にもおすすめです。簡潔で美しい歌、丁寧な解説、歴史的背景への洞察により、和歌の魅力を存分に味わうことができます。また、日本文化への理解を深めたい人や、日本の心を理解したい人にも、必携の一冊です。
岩波新書『近代秀歌』は、日本の抒情の真髄を堪能できる、まさに近代秀歌の金字塔です。この一冊を手に取り、日本の文学と文化の豊かな世界を旅してみませんか。
『近代秀歌』の特徴
* 近代秀歌の代表作を20名の歌人から厳選収録
* それぞれの歌人の背景と歌風をわかりやすく解説
* 近代日本の歴史や文化を映し出す貴重な資料
* 和歌初心者から熟達者まで幅広い読者に楽しめる
* 日本の抒情の真髄を堪能できる近代秀歌の金字塔
購入特典
本書をご購入いただいた方には、以下特典を差し上げます。
* 歌人たちの直筆短冊の画像（デジタル配信）
* 近代和歌の歴史を解説するミニブック（PDFファイル）
* 全国和歌大会への無料参加券（抽選で3名様）
ぜひこの機会に、『近代秀歌』をご購入いただき、近代秀歌の奥深い世界をご堪能ください。
新古今和歌集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)
西行 魂の旅路 ビギナーズ・クラシックス日本の古典 (角川ソフィア文庫 A 3-5 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典)
今はじめる人のための短歌入門 (角川ソフィア文庫)
俳句歳時記 第五版 秋 (角川ソフィア文庫)
まど・みちお詩集 (岩波文庫)
今を生きるための現代詩 (講談社現代新書)
和歌文学の基礎知識 (角川選書 394)
新版 万葉集 四 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 A 121-4)
ハンディ版 入門歳時記 新版
俳句歳時記 第五版 冬 (角川ソフィア文庫)
一茶句集 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)
未来のサイズ
近代秀歌 (岩波新書)
シルバー川柳１３ 妻の名を呼んだつもりがネコが来た (一般書)
古典和歌入門 (岩波ジュニア新書)
ドラえもん短歌 (小学館文庫 ま 17-1)
新版 万葉集 三 現代語訳付き (角川ソフィア文庫 A 121-3)
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